タケコ・腎不全闘病記 
 
 
タケコが逝った直接の原因は腎不全でした。
心臓が悪くなったら内臓全体の動きが悪くなるため、腎不全には注意らしいです。
ワタシは、タケコの変化を「心臓からきているんだろう」と軽視していました。
この軽視が命取りになってしまいました。。。
 
 
びょうきのかいせつ
正式病名 腎不全(尿毒症)
症状 多飲、多尿、食欲にムラがある、嘔吐、貧血、下痢、口臭など。
急性の場合は数時間から数日のうちに急激に悪化します。
慢性の場合は数年以上の間に少しずつ悪くなっていきます。
急性は回復の見込みはありますが、慢性の場合、一度低下した腎機能の回復はとても難しいようです。
どんな病気 腎臓は体に不必要となった老廃物や毒素を尿として排出しています。
しかし、腎臓の約75%以上の機能がなんらかの原因によって障害をきたすと、様々な症状がみられるようになり、この状態を腎不全といいます。
腎不全が進行すると腎臓の機能が低下して尿として対外に排泄されるべき毒素が十分に排泄されなくなり、その結果、毒素などが体内に蓄積されて全身の臓器に様々な障害を与えてしまいます。
これを尿毒症といい、非常に危険な病気です。
治療 慢性腎不全の治療は非常に難しく、有効な治療法がないのが現状です。
慢性腎不全と診断された場合には食餌のタンパク質や塩分を制限する必要があり、早期に発見・治療してあげることが最重要です。
 


 
  
2002年4月頃
今思えば、心臓を患いだしてから、下痢・嘔吐・食欲がないという日々が周期的に訪れていました
下痢は慢性的に続き、辛そうでしたが、ちょうど薬を飲みだした頃と重なって食事も変えていたため、そのせいもあるのだろうと考えていました。
時々具合が悪くなり、しばらくしんどそうにしていても、数日後には元気モリモリに復活するので、さほど心配していませんでした。
4月のある日、とても食欲のある日があり、食べたいだけ食べさせた翌日、ひどい嘔吐に襲われました
水を飲んでも噴水のように吐き、眠る以外に動くことを嫌がり、外の小屋で生活することを望んでいました(吐くのと自分の望むときにオシッコができる点)。
それでもまだワタシはさほど心配しておらず、口臭が気になりましたが、吐いているためだと思っていました。
水すら飲めなくなって1週間が近づこうとしており、こんなに長いこと元気がないのは初めてだったので、病院につれていくことに。
当日、口から血の混じった臭い唾液を垂れ流しているのも発見され(それが口臭の原因)、腸閉塞かと焦りながら病院へ。
診察の結果、重度の腎不全と診断されました。
病院の検査機器では測定不可能で、本来なら即入院・人工透析と。。。
先生は名言を避けたけれど、「3日間点滴をして様子をみましょう」という言葉に放置していた自分をどれだけ責めたことか。。。
家に戻り検査結果を元にネットで検索してみたら、「まず助からない数値」であることが分かりました。
時々立ち上がって動きを変えること以外、眠ったままのタケコ。
水が飲みたくても、腎不全から来る尿毒症で口の中が壊死し、血が流れ出ているため辛そう
病院で貰った注射器で舌に当たらないように水を与えると少しずつ飲んでくれました。
しかし、腎臓の数値は点滴をしても相変わらずで、なんとかギリギリ動いている状況が続いていました。
亡くなる3日前あたりから、タケコの呼吸の仕方がおかしくなりました。
今まで近くに寄らないと息をしているのか分からなかったのに遠目から見ても全身で呼吸をしているのが分かる。。。
それを見て、会社からでもタケコの様子を見れるようにライブカメラを設置しました。
しかし、残念ながら、このライブカメラを利用するコトはありませんでした。。。
(左:ライブカメラで撮影、生きている最後の写真)
 


4/13、ワタシはトモダチとの飲み会を断ってタケコと1日過ごしました。
外でのんびり日向ぼっこをして、オシッコやウンチをさせて。。。
その日のタケコは落ち着いているように見え、病院の先生も「少し明るい兆しが見えてきたように思う、これから点滴は2日に1回にしましょう」と言ってくれました。
 
夜寝るとき、いつもは寝たきりで私たちが通り過ぎても無反応だったタケコは、ワタシの方をジーッと見つめていました。
その姿に「ワタシを見つめる元気が出てきたか、ヨシヨシ、明日は公園まで散歩に行こうな」とアイコンタクトで伝えて私は眠りにつきました。
最後までタケコの傍にいた妹が2Fに上がるときも、眠っていたタケコは突然目を開け、ジーッと妹を見つめていたらしい。

それが、まさか、最期の挨拶だったなんて。。。。。